My Evergreen Tunes 第2回目は
ボサノヴァの曲から「リカルド Recado Bossa Nova」です。
哀愁に満ちているけど、色っぽい、とても魅力的な曲ですね。
作曲は、ブラジルのジャルマ・フェヘイラ(Djalma Ferreira)で1959年の作品。
私が最初に聞いたのは、早くから日本で「ラテンジャズ」を広めていた渡辺貞夫さんのライブだったと思いますが、ビートルズ旋風が吹き荒れていた1960年代後半、日本のジャズ喫茶からは毎日この曲が聞こえてきたといいます。
その魅力の秘密がCode進行にあります。
7thが泣かせる!
冒頭のマイナス・ワン動画にCode進行がありますね。
このバージョンはd minor(ニ短調)で、Dは主和音、Gは下属和音、Aは属和音、Eは属和音への属和音を示しています。
ここで二段目に注目です。
属和音から主和音への解決と思いきや、7の和音に進んでいます。
これなんです!
終止して落ちつく感じではなく、何か先に進もうというモチベーションが感じられませんか?
何かに憧れるような、せつなく焦がれる感じ・・・
7thという主和音に7度の音を加えた和音の魅力の一つです。
また3段目と5段目では
属和音の属和音(ドッペル・ドミナントと言います。)の7の和音から属和音の7の和音 → 主和音
という進行で
更に、もがいてしまう感じがよーく出ています。
リカルドは7thが泣かせる曲だったのです。
Hank Mobley - Recado Bossa Nova
ビ・バップ時代の名テナーサックス奏者で作曲家の「ハンク・ボブレー」のアルバム「Dippin」から。
この頃のジャズのテイストは本当に良いですね!
Tp.はリー・モーガン。
こちらも一音聞いたらすぐ分かってしまう個性、脱帽です!!
Zoot Sims Recado Bossa Nova (1962)
arranged by Al Cohn, Zoot Sims(ten.sax.),Jim Hall(guitar),
and Orchestra.
YouTubeサイトでご覧下さい。
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