昨年の夏、東京都西部にある東大和第一中学校吹奏楽顧問、飯嶋英生先生から一通のメールを頂きました。
2019年のコンクールで演奏する自由曲を作曲して頂きたい旨のご依頼メールでしたが、良く読むと、飯島先生は神奈川県西部で活動する市民バンド「町田・相模原イーストメリーウインドオーケストラ」の団員さん。
同バンドで、数曲拙作を演奏して頂いたのがきっかけでご連絡頂いたことが分かりました。
小編成作品を書く
「町田・相模原イーストメリーウインドオーケストラ」は、交響組曲「高千穂」をはじめ、15分以上の演奏時間を要する「嵯峨野」など、多くの楽曲を定期演奏会で取り上げて頂いているバンドさんです。
さて、先生から詳細な楽器編成を伺い、小編成作品として構想し今年2月に書き上げました。
以下、曲目解説です。
この作品は、東京都東大和市立第一中学校吹奏楽部の委嘱により2019年2月に作曲されました。
曲は、それぞれが短い5つの曲(エピソード)から構成されており、連続して演奏される小組曲
のような作品になっています。
Ⅰ 入道雲、湧き上がる
Ⅱ 夏神が来る!
Ⅲ 夕焼け、ひとり
Ⅳ 友と過ごす夏休み
Ⅴ 夏雲の彼方へ
小編成作品、演奏グレードが3~4といったご要望の他に、次の様なことを心がけて作曲にあ
たりました。
シンフォニックであること、美しい倍音が響くこと、心に残る印象的な旋律があること。
また、ハンド・クラップやコーラスなどにより表現の幅を広げることも試みています。
そして何よりも、一夏をこの曲と過ごす中学生の皆さんに恥じない曲であること。
もう二度と戻って来ることはない彼らや彼女らの吹奏楽コンクールの夏が
ずーっと想い出に残りますように!
そう祈りながら。